看護師

「看護師としての転職理由をどう書けばよいか分からない」
「転職理由の例文はまねしてもよいの?」
転職活動の準備を進めるなかで、転職理由がうまくまとまらず悩んでいる方もいるでしょう。
転職理由が思い浮かばないときは、例文や自己分析なども参考にしつつ、自分の退職理由や志望理由を掘り下げることが大切です。
今回は、看護師としての転職理由を考えるときのコツや例文、作成までの流れなどを解説します。
転職理由をどう書いてよいか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
まず、転職理由と退職理由の大きな違いは「未来の話」をしているか「過去の話」をしているかです。
転職理由では、なぜ転職をしたいのか、業務にどのように携わっていきたいのかなど、転職後の話をします。
一方、退職理由は働き方が合わなかった、スキルアップしにくい環境だったなど、転職を決意するまでの経緯や理由を説明します。
また志望理由では、なぜその志望先で働きたいと思ったかを、転職理由よりもさらに志望先にフォーカスした内容で伝えることが必要です。
そのため、それぞれの理由を考える際は、退職理由→転職理由→志望理由の順番にするとスムーズに文章をまとめられるでしょう。
退職した理由をもとに、転職理由を構成するイメージです。
そして、転職理由の条件を満たした病院やクリニックのなかでも、その志望先でなければならない理由を志望理由としてまとめるとよいでしょう。
面接の際に転職理由を聞かれる理由としては、志望先が「その応募者は入職したあと、継続して働いてくれるのか、自分たちの職場に合っているのか」などを見極めるためです。
転職理由では、何が原因で転職を決意し、今後働くうえで何を求めているかを伝えます。
待遇や給与、人間関係など職場で起こりやすいトラブルを原因としていた場合、志望先は「同じトラブルが起こったときに、すぐ転職してしまうのではないか」と不安を抱くでしょう。
また、スキルアップが理由であれば、求めるスキルが志望先で学べるのか、志望者が積極的な姿勢なのかなども転職理由から確認する可能性があります。
そのため、転職理由に対してどのように改善を図ろうとしたのか、あるいは志望先でどのように働きたいのかを具体的に伝えるとよいでしょう。
転職理由に応じて、志望先へ好印象を与えやすい伝え方も変わってきます。
今回は、転職理由ごとに分かりやすく伝える例文とともにポイントをまとめました。
1つずつ詳しく解説します。
人間関係を理由とした転職は、本人のコミュニケーション能力に対してネガティブなイメージを持たれる可能性もあるため、伝え方には注意が必要です。
嘘をつく必要はありませんが、ストレートに「人間関係の悪化によるもの」と伝えることは避けたほうがよいでしょう。
以前の職場の人間関係を、志望先へ詳細に伝える必要はありません。
人間関係の悪化は職場でコミュニケーションや連携が取れていない状態なので、「円滑なコミュニケーションが取りにくい状態だった」「個人の裁量に任されているところが多かった」といった言い方に変えて転職理由につなげると、志望先から見た自身の印象に影響を与えにくくなります。
【例文】
「以前の職場では個人の裁量に任される部分も多くありました。
さまざまな経験をさせていただきましたが、働いていくなかで私には個人で動くよりも綿密なコミュニケーションを取りながら、チームとして動くほうが向いていると感じ、転職をしようと決心した次第です。」
結婚や出産を機に、自宅から通いやすい場所や夫の勤務地の近くへ転職が必要になるケースもあります。
勤務地が絞られている場合は、その地域のなかでもなぜ志望先の病院やクリニックを選んだかを伝えると好印象を与えやすいでしょう。
子育て中、もしくは子育てが一段落したために転職や再就職を希望する場合、仕事への影響がないのであればその旨をはっきり伝えることが大切です。
家族からの協力が得られるなどの状況を伝えると、子育てとの両立や急な欠勤に対する不安を軽減できます。
【例文】
「前職は、結婚と出産を機に退職いたしました。
子どもの幼稚園が決まったため、ふたたび働くことを決意しました。
私の両親や夫も復職を応援してくれており、もし子どもが病気になったり急なお迎えが必要になったりしたときは家族にもサポートしてもらう予定です。
御院では私の看護師としての経験や知識を活かして、また患者様のお役に立ちたいと考えております。」
働き方が合わなかったことが転職理由の場合は、なぜ働き方が合わなかったのかを明確にしておいたうえで、具体的で前向きな理由にすることがポイントです。
あいまいな言い方にすると、「同じ理由でやめるのではないか」という不安を志望先が感じる場合があります。
たとえば、残業時間の多さが理由であれば「残業が週に〇時間、月に〇時間あったため体力に限界が生じた」などと伝えれば、志望先の実際の残業時間と比較できるため、「同じ理由で辞める」という不安が軽減されるでしょう。
ネガティブな言い回しを使いすぎず、前向きな内容も混ぜると好印象につながります。
【例文】
「以前の職場では毎日2時間ほどの残業があり、1人で多くの受け持ち対応をしていたため、患者様一人ひとりと向き合いにくい環境でした。
今後は、患者様にしっかりと寄り添い、個別性の高い看護を提供したいと考え、転職を決意いたしました。」
スキルアップは、ポジティブで伝えやすい転職理由の1つです。
ただし、その分多くの人が転職理由として挙げやすい傾向にあるため、具体的なエピソードや志望先ならではの内容を混ぜることが、ほかの人と差別化するポイントです。
また、シンプルに「スキルを学びたい」では、積極性に欠け受け身な印象を持たれるかもしれません。
「自分は現在こういうスキルを持っており、貴院でスキルや経験を活かしつつキャリアアップをしたい」といった内容にすると、積極的な印象を持ってもらいやすいでしょう。
なお、スキルの内容は志望先に合ったものにすることが大切です。
【例文】
「以前の職場では、消化器外科で5年間勤めておりました。
さまざまな症状を持つ患者様と接するなかで、より専門性を高めていきたいと思い転職を決意いたしました。
消化器外科における症例や手術件数が多く、最先端医療を取り入れている御院でより専門的な知識を吸収し、貢献していきたいと考えております。」
看護師としての転職理由を考える際は、いきなり理由をまとめようとするのではなく、転職理由として必要な要素を順番にまとめるとよいでしょう。
ここでは、5つのステップを順番に解説します。
退職理由は、転職を決めるきっかけとなるものです。
退職理由を明確にしておくと、転職理由もスムーズに述べやすく、面接で矛盾が生まれにくくなるでしょう。
なかには複数の要因が絡んで退職するケースもあると思いますが、その場合には、最も大きな要因をはっきりさせておくと軸を定めやすくなります。
面接で退職理由を聞かれた際には、内容に応じてポジティブな言い回しを意識するとよいでしょう。
志望先を選ぶ際の軸は、転職時に「これは外せない」という自分にとって重要な条件となります。
人によって重要視する点は異なるため、退職理由をもとに自分がなぜ転職をしたいのか、どういったことをしたいのかをはっきりさせましょう。
たとえば、子育て中で「夜勤なし」を絶対条件とする方もいるでしょう。
なかにはスキルアップのために、大きな規模の病院を希望するケースもあり得ます。
こうした軸を決めるときは、自分の退職理由と転職したいと思ったきっかけや転職の条件などを箇条書きでメモやノートにリストアップし、優先順位をつけることがおすすめです。
自分が転職で何を求めているかを把握しやすくなります。
転職理由のなかに、自身の経験や知識を含めることでより説得力の高い内容ができあがります。
特に、スキルアップやキャリアアップを目指している場合は、自身の経験や知識は有益なアピール要素となります。
志望先と関係のある知識や経験を中心にまとめると、志望理由にもつなげやすくなるでしょう。
転職理由は志望理由とも深く関わってくるため、志望先の魅力に感じた部分もピックアップするとよいでしょう。
なぜ志望先に魅力を感じたかを考えることで、転職理由を掘り下げられます。
実際に面接時に、転職理由を伝える要素の1つとして志望理由も伝えるときは、補足として付け加えるとよいでしょう。
転職理由を伝えたあとに、その流れのまま志望理由へとつなげられます。
ここまでご紹介した4つのステップをもとに、面接時に転職理由をスムーズに答えられるよう練習しておくことも大切です。
まずは、履歴書に200~300文字程度で転職理由をまとめることがおすすめです。
履歴書で志望理由と分けて記載する場合は、内容が重複しないよう注意しましょう。
面接の際は、履歴書に書いていない内容に関して質問される可能性もあります。
想定できる質問をいくつか挙げておき、事前に回答を考えておくと安心です。
この章では、転職理由を考えるときに意識したい3つのポイントをご紹介します。
1つずつ詳しく見てみましょう。
自己分析は今までのキャリアや自分のスキル、仕事に対して求めているものを振り返るために欠かせない作業です。
自己分析が甘いと、転職理由の軸がぶれやすくなります。
一方、自己分析をしっかりしておくと、今後のキャリアプランや自分の強みを見つけられるため、転職をする際の軸を決めやすいでしょう。
さらに、自分の状況に合った志望先を探しやすくなります。
また、自己分析により転職理由がより具体的になるため、面接のときに理由として納得してもらいやすいでしょう。
ネガティブな退職理由であったとしても、伝え方を工夫すれば好印象につながる可能性は十分にあります。
むしろ、マイナスイメージを持たれたくないからと、嘘をついてポジティブな理由を作ることはおすすめしません。
面接官への回答で、矛盾が生じる恐れがあるためです。
話しにくい内容を聞かれた際には、なるべく前向きな言い回しや内容を一緒に伝えることを意識するとよいでしょう。
マイナスイメージを持たれにくくするコツは、言葉選びです。
ネガティブな内容も言い方を変えればポジティブな印象を与えられます。
たとえば、「人間関係の悪化」が退職理由なら「個々の裁量ではなくよりチームで連携できる環境で働きたい」とポジティブな転職理由に言い換えることができます。
先にご紹介した例文にもあるように、人間関係や働き方が理由で転職をするときは、理由に具体性を与えると悪い印象は与えにくくなります。
さらに、その環境のなかで自身がどのように努力したかも伝えると、「臨機応変に対処できる」として好印象を持ってもらえる可能性があります。
転職理由を伝えるにあたって、しないほうがよいこともあります。
志望先へよい印象を与えない行為もあるので、事前にチェックしておきましょう。
ここでは、これら4つのNGポイントを解説します。
職場への不満は、「もしここに入職してきても同じように思われそう」といったネガティブな印象を持たれかねないため避けましょう。
特に「自分には非がなく職場が問題のある環境だったため、転職しようと思った」といった理由を伝えてしまうと、「自己中心的な人」「またすぐに転職してしまうかも」と思われてしまう可能性があります。
面接では、前向きな印象を持たれるような伝え方を意識しましょう。
待遇や給与を理由に転職をする方もいます。
それ自体に問題はありませんが、強調しすぎることは避けましょう。
自分の経験やスキルを提示し、「以前の職場では実績があったにもかかわらずなかなか評価されなかった」など具体的な理由を挙げてから、転職理由の1つとして述べるとよいでしょう。
自分が調べて見つけた例文をそのまま使用することはNGです。
さまざまなサイトで掲載されている例文は、あくまでも参考として紹介されている内容です。
そのまま使うと、自身の具体的な転職理由や気持ちが入っていないため、志望先から踏み込んだ質問をされたときに答えられない可能性があります。
また、もし同じ例文を使った応募者がほかにいた場合に同じ転職理由だと、志望先に不信感を与えてしまうかもしれません。
例文を参考にする場合には、ベースにしつつも自分の経験や思いを加えアレンジすることが大切です。
履歴書の内容と面接で話す内容は、同じであることが望ましいです。
転職理由に限らず、志望理由や退職理由、職歴などが、履歴書に記載されている内容と面接で聞いた内容とで異なると、一貫性がない印象を与えます。
ただし、面接時に履歴書の内容をただ読み上げるような話し方だと、熱意が伝わりにくくなります。
履歴書の内容をベースにしつつ、より具体的なエピソードやスキルの詳細を交えて話すことがポイントです。
転職をするにあたって、さまざまな疑問や不安を抱いている方もいるでしょう。
最後に、看護師の転職におけるよくある質問をまとめました。
子育て中でも、緊急時の対応や家族からの協力を得ているかなどをはっきりさせておけば問題はありません。
もし夜勤ができない場合は、素直に伝えましょう。
入職後に夜勤には入れないことが分かると、シフトを組みなおすなどの手間がかかります。
家族の協力を得ていると伝えられれば、シフトに急に穴をあけない準備ができており、長期間の勤務も可能であるというアピールになるでしょう。
なお、看護師として勤務後すぐに結婚、出産で退職をして経験年数が浅いときは、今後も継続的に学ぶ意欲もアピールすることがおすすめです。
パートタイムなど非常勤勤務を希望するときは、なぜフルタイムで働けないのかを伝えましょう。
最初はパートで働き、最終的にフルタイムを目指す場合と、子育て中で長期間にわたってパートで働きたい場合では、伝え方も異なります。
ライフプランに合わせた希望の働き方を事前に伝えておくことで、志望先との認識のずれを防げるでしょう。
早期離職をして転職する場合、「またすぐに離職するのではないか」という懸念を持たれやすくなります。
この場合には、早期離職した理由を自身のキャリアプランとあわせて伝えると、マイナスイメージを持たれにくくなります。
キャリアプランを交えつつ、看護師としてどのような働き方をしたいのかを明確に伝えることが大切です。
なお、新卒で働いてすぐに転職する場合は、ある程度規模が大きい病院や施設のほうが教育体制が整っているため、基礎をしっかりと学べる可能性があります。
転職理由は退職理由や志望理由とは異なり、「なぜ転職をしたいと思い、転職をすることでどうなりたいのか」に焦点を当てて考えましょう。
自己分析をまずしっかり行うことで、志望先にも伝わりやすい転職理由を作成しやすくなります。
理由が思い浮かばないときは例文を参考にすることも必要ですが、例文をそのまま使用するのではなく、今までの経験や自分の思いなどを交えながら伝えることが大切です。
今回ご紹介したポイントも踏まえながら、自分ならではの転職理由を考えてみましょう。
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